外構・屋根・エクステリア
2024年8月9日 公開
Q.玄関タイルに白い粉がついていますが、キレイにする方法はありますか?
白華現象が起こったら、タイルの素材に気をつけてキレイにしましょう。
玄関タイルの目地から白い汚染物が発生している状態を目にしたことはありませんか?玄関タイルや外壁に発生する劣化の1種で白華現象(はっかげんしょう)」と呼ばれる現象です。「エフロレッセンス」とも呼ばれています。放置していると固くなり簡単に取れなくなってしまうため、見つけたらすぐにお手入れするのが大切です。
そこで今回は、白華現象はなぜ起こるのか、起こってしまった際のお手入れ方法をご紹介します。
白華現象とは
白華現象とは、セメント硬化時の化学反応に伴って発生する水酸化カルシウムが白い粉として現れる現象のことです。水に溶けた水酸化カルシウムがタイル目地部分から染み出し、乾燥と同時に空気中の二酸化炭素と反応することで、不溶性の炭酸カルシウムとなります。
目地部分からふき出しているものは、一般的に「鼻たれ」と呼ばれています。
白華現象が起こりやすくなる条件
白華現象が起こりやすくなるのは、おもに気温が低くなる冬期や湿気の多い梅雨時期です。白華現象は目地内部に侵入した水分が表面に移動して蒸発するときに起こるので、湿度が高い時期に起こりやすくなります。風が強い場所でも、表面が乾くので白華現象が起きやすいようです。
反対に、夏の暑い時期には水分が目地内部で蒸発してしまうので、白華現象は起こりにくくなります。
このように、環境や条件によっては白華現象は起こってしまうため、完全に防ぐことはなかなか難しいのが現状です。
白華現象のお手入れ方法
では実際に、白華現象が起きてしまったらどのようにすればよいのかをご紹介します。
まず天然石かどうかご確認ください
- 天然石は石種により成分が違うため、使用する洗剤なども含めてタイルとは清掃方法が異なります。誤った方法を施した場合、石を傷める原因となり、修復作業が非常に困難ですので、よく調べたうえで作業を行ってください。
- 天然石には酸に弱い石種が多く存在します。天然石の白華現象をお手入れする際は、十分ご注意ください
1. 水とブラシで擦る
白華現象が起こったばかりの場合やまだ範囲が狭い場合には、水とブラシを使って擦るだけでキレイにできることも多いです。
2. 酸性の洗剤を使用する
水で落としきれない場合は、ヘラやスクレーパーで大まかに除去した後、トイレ用洗剤などの酸性洗剤(2~3%)を塗布します。ブラシなどで擦り落とした後は、速やかに大量の水で洗い流してください。洗い流しが不十分なまま放置すると酸焼けして黄色に変色しますのでご注意ください。
また、塩酸などが含まれた洗剤を使用してキレイにする場合には、鉄に触れると腐食やサビが発生する恐れがあるので注意しましょう。さらに、手や皮膚などに付着すると危険なので、必ず手袋などで液体が付着しないようにお気をつけください。3. クエン酸を主成分とした専用の洗剤を使用する
白華現象が広範囲にわたって発生している場合には、クエン酸を主成分とした専用の洗剤を使用しましょう。
タイルのお手入れについてよくあるご質問
どのくらいの頻度で掃除をすればよいですか?
一般家庭の日常のお手入れとして、玄関タイルにつきましては、汚れを発見した際に定期的に行ってください。
内装タイルにつきましては、頑固な汚れになる前に早めにお手入れいただくことをおすすめします。
ワックスはかけたほうがよいですか?
タイルへのワックスがけは特別な事情がない限り、避けるようおすすめします。ワックスの種類にもよりますが、剥がれが生じた際に目立ちやすく、タイルそのものの表情が損なわれるため、不要なワックス施工はおすすめしておりません。
また、タイル箇所以外(フローリングなど)へのワックスがけをされている際には、タイル・天然石部分にかからないようご注意ください。特に天然石にかかってしまうと吸水性が高いためシミになってしまう場合がございます。
通常の洗浄方法で落ちない汚れはどうすればよいですか?
さまざまな方法を施すと、タイルなどを傷つけることになってしまう可能性も高いです。特に天然石をご使用の場合は、細心の注意が必要です。薬品などで傷んだタイルや天然石は修復が困難なため、最悪の場合、再度施工を行う必要がある場合も。そうなる前に、一度弊社にご相談ください。