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2023年6月15日 公開

Q.障子のお手入れ方法を教えてください。

いつでもキレイな和室を保つために、定期的にお手入れしましょう。

障子はちょっとしたことで穴をあけてしまったり、気づかないうちに色が変わってしまったりと、和室の中でも一段と扱いに気を配る箇所ではないでしょうか。
扱いや手入れが楽なのに越したことはありませんが、白木と紙が醸し出す障子の落ち着いた雰囲気は和室ならではのものです。

そこで今回は凛とした空間を保つための、障子のお手入れ方法をご紹介します。

障子の桟に溜まったホコリを取る方法

まず気になるのは、桟(さん)に積もったホコリです。目線の高さにあるため、実は来客時などに目に留まりやすい場所です。忘れずに掃除を行いましょう。
ただし、掃除機でホコリを吸い取ることは、破損の原因になるためしないようにしましょう。

用意するもの
  • ポリエステル素材のはたき
  • 割りばしに古布を巻きつけたもの
  • 竹ぐし・爪楊枝
お手入れ方法
  1. はたきで上から順に桟のホコリを払う。
  2. 払えない固くなったホコリは、割りばしに古布を巻きつけたもので丁寧に取る。
  3. 角に溜まったホコリは竹ぐしや爪楊枝でかき出す。

障子紙の黄ばみを落とす方法

経年変化で気になるのが、障子紙の黄ばみです。紙の原料となる木に含まれているリグニンという成分が、光に当たったり空気中の酸素に触れたりすることで、黄ばみや劣化の原因を作ります。
黄ばんでしまった障子紙を白くする方法として、漂白剤・大根おろしを利用する2種類の方法をご紹介します。

漂白剤で黄ばみ落とし
用意するもの
  • 水:200ml
  • 酸素系漂白剤(粉):10g
  • 洗濯のり:5g
  • スプレーボトル
お手入れ方法
  1. スプレーボトルに水・酸素系漂白剤・洗濯のりを入れ、よく溶かす。
  2. 黄ばみに直接スプレーする。
  3. 乾燥させる。

※液体が障子紙以外の白木の部分に付着すると、変質や変色の可能性があるため注意しながら行いましょう。

大根おろしで黄ばみ落とし
用意するもの
  • 大根おろしのしぼり汁
  • スポンジ
お手入れ方法
  1. 大根おろしのしぼり汁をスポンジに含ませる。
  2. 黄ばみに塗る。
  3. 乾燥させる。

大根の汁に含まれるジアスターゼという成分で、障子の白さを取り戻すことができます。また、大根の汁を使うと、紙の強度が増すという効果も得られます。

ただし、いずれの方法も、白さは取り戻せても長く使い続けることによる紙の繊維の劣化は防げません。障子紙が劣化すると、保温性や調湿性が当初よりも衰えることが考えられます。
2、3年経過している場合は、黄ばみ取りは一時的な処置と考え、時間がある時に障子紙の張り替えを行いましょう。

白木部分のお手入れ方法

次に、障子まわりの白木のお手入れ方法をご紹介します。

用意するもの
  • 乾いた布
  • サンドペーパー500番前後
  • お湯
お手入れ方法
  1. 白木部分は水拭きすると障子を傷めたりシミになったりする恐れがあるため、基本的に乾拭きする。
  2. 引き手まわりなどの手垢の黒ずみにはサンドペーパーで軽く擦る。
  3. 擦った部分はお湯で湿らせた柔らかい布で拭き取り、よく乾かす。

白木部分は、日焼けや汚れを防止する専用のワックスも販売されています。汚れを落とした後に専用のワックスを塗っておくと表面がコーティングされ、汚れやホコリが付きにくくなります。

障子の張り替えのタイミングと方法とは?

障子紙が劣化する大きな要因は、湿気と日焼けです。障子紙の寿命は一般的に約3年といわれています。穴があいている・全体的に変色している・和紙がたるんでいるといった状態がみられる場合は、障子を張り替えることを検討しましょう。

障子の張り替えに適した時期は、湿度の高くなる梅雨から夏にかけてです。湿度が高いと紙が水分を吸収し伸びている状態になるため張りやすくなるので、梅雨や夏の時期でも、雨の日を狙って張り替えを行うとよいでしょう。
張り替え時に湿度を含んだ状態で、ある程度キレイに張ることができれば、乾燥するタイミングでパリッとした仕上がりになります。

ここでは、一般的な水のりで貼る方法をご紹介します。

用意するもの
  • 新しい障子紙
  • ブラシ
  • ビニールシート(新聞紙でも可)
  • 雑巾
  • マスキングテープ
  • カッター
  • 障子紙用ののり
張り替え方法
  1. 古い障子を外し、広げたビニールシートの上に置きます。
  2. 桟の部分に水を含ませたブラシをあて、のりを剥がしていきます。のりが剥がれにくい場合は、水を含ませてから15分ほど待ちましょう。
  3. のりを剥がし古い障子紙を取ったら、固く絞った雑巾で桟をきれいに拭きます。
  4. 水分が残らないように、しっかりと乾燥させます。
  5. 新しい障子紙を桟にあて、片端をマスキングテープで仮止めします。
  6. 桟にのりを塗り、端から障子紙を貼ったら、桟の部分を優しく押さえます。
  7. 最後に不要な部分をカッターで切ります。不要な部分を切る時は、障子と同じ厚さの本などを添えてステンレスカッターで切ると安定して切りやすくなります。

張り終えた障子が少し緩んでしまった時は、のりが乾いた後に霧吹きで全体に薄く水を吹きつけると、乾いたときにピンとした仕上がりになります。また、アイロンの熱でのりを溶かすタイプの障子紙もあり、水のりで貼るより難易度が低いため、初めての作業でキレイに張れる自信がない場合はそちらを使用してもよいかもしれません。

最近では、破れにくい障子なども販売されています。ライフスタイルにあった障子紙を選んでみましょう。

 

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