給湯器・エコキュート

2022年12月16日 公開

Q.エコキュートの凍結を防止する方法を教えてください。

まずは凍結防止の対策を行い、凍結してしまったら正しい対処法を!

エコキュートはお湯を夜間に沸かして貯湯タンクに貯めておくものです。しかし、冬場の寒さでエコキュートが凍結してお湯がでなくなったり、エラー表示が発生してしまう場合があります。
気温が1桁まで下がる冬の朝。寒い朝にお湯が出ない…なんて、考えただけで凍えてしまいます。
そこで今回は、エコキュートの凍結の原因・対処法・対策と、長い休みに家を空けるときにしておきたいエコキュートの設定をご紹介します。

冬場にエコキュートが凍結する原因とは?

エコキュートは、室外に設置したヒートポンプユニットでお湯を沸かして貯湯タンクに貯めておき、必要な時に給湯配管や風呂配管を通してお湯を供給するものです。そのため、エコキュートの給湯配管やふろ配管は外気温の影響を受けます。
外気温が急に下がって氷点下になったり、氷点下の日が継続したりすることで、エコキュートの給湯配管や風呂配管が凍結してしまうことが主な原因となります。

エコキュートの凍結を防止する方法

冬場にお湯が出ない状況を防ぐために行う、エコキュートの凍結を防止する方法は以下の7つです。

1. 浴槽にお湯を残す
2. 配管にカバーを付ける
3. 蛇口から少量の水を出し続ける
4. 断熱材のメンテナンスを行う
5. エコキュートの風よけ対策を行う
6. 凍結防止ヒーターを設置する
7. 寒冷地仕様のエコキュートを選ぶ

エコキュートの配管が凍結するのが予想できるときは、しっかり対策して、寒い朝にお湯が使えない…なんてことを回避しましょう。

1. 浴槽にお湯を残す

エコキュートには凍結予防運転機能がついている機種があります。凍結予防運転とは、気温が3℃より低くなると自動で浴槽の水を循環し、配管の凍結を予防してくれる機能です。
凍結を防ぐためには、循環口(お湯が出てくるところ)から10cm以上のお湯を残しておくのがポイントです。あとは自動で気温を感知して、作動してくれます。
設置しているエコキュートが凍結予防運転機能に対応しているかどうかは、取扱説明書でご確認ください。

2. 配管にカバーを付ける

むき出しになっているエコキュートの配管にカバーを付けると、直接風が当たらず、配管の温度が低下しにくくなり、凍結防止が期待できます。
配管保温カバーはホームセンターなどで購入可能です。一番手軽に付けられるのは、素材が発砲スチロールのような、はめ込むタイプのカバーです。特別な工具が必要ないので、誰でも簡単に付けられます。

3. 蛇口から少量の水を出し続ける

給湯温度を「水」(設定できない場合は「低温」や最低温度に設定)に設定し、給湯栓を少しだけ開けておくことで凍結を防止できます。1分間に200m程度(約コップ1杯)の水が出るようになっていれば、配管内で水と共に熱が移動するため凍結防止になります。
この方法は水道代がかかってしまうデメリットがありますが、水は浴槽やバケツで受けて洗濯や掃除などに利用して、使わずに捨ててしまう水を減らしましょう。

4. 断熱材のメンテナンスを行う

エコキュートを設置した際、給水給湯配管・風呂配管・ヒートポンプ配管は断熱材で覆われています。しかし、使用年数が経つにつれて、断熱材が破損する場合があります。
断熱材の破損は凍結の原因になるので、定期的にメンテナンスを行い、破損している場合は補修を行いましょう。

5. エコキュートの風よけ対策を行う

エコキュートの設置場所により、直接配管に風が当たってしまう場合があります。風が直接配管に当たると、一気に熱が奪われて凍結しやすくなります。
風よけは段ボールなどの簡易的なモノでも大丈夫なので、あまりコストをかけずに対策できます。

6. 凍結防止ヒーターを設置する

凍結防止ヒーターとは、ロープ状の配管用ヒーターで気温が一定以下になると作動します。
凍結防止ヒーター設置工事費は、凍結防止ヒーターの長さや本数によって異なります。1メートルあたり5,000円前後が相場です。
また、電源が必要になるので、設置場所にコンセントがない場合はコンセント設置の工事費も必要です。

7. 寒冷地仕様のエコキュートを選ぶ

寒冷地仕様のエコキュートは、氷点下でも凍結せずにお湯を使えます。最初から凍結防止ヒーターが内蔵されているのもポイントです。
冬に雪が積もる地域にお住まいの方はもちろん、雪は降るが積もらない地域にお住まいの方も、寒冷地仕様のエコキュートなら凍結防止対策をする必要がなく、安心して冬を迎えられます。

エコキュートが凍結したときの対処法

続いて、実際にエコキュートが凍結してしまったときの対処法を見ていきます。
エコキュートが凍結したときにはまず、エラー表示の有無を確認してください。
エラーが表示されている場合には、1分以上時間を空けてから、漏電遮断器をオフにしましょう。

エラーが解除されたら、下記の2つのうちいずれかの方法で凍結に対処してください。

急ぎの場合:凍結した配管部分にぬるま湯をかける

エコキュートの凍結をできるだけすぐに解消したい場合には、凍結した部分にぬるま湯をかけて解凍させるのが効果的です。具体的な手順は、以下の通りです。

1. エコキュートの運転スイッチをオフにする
2. 本来お湯の出る蛇口を少し開けておく(風呂など)
3. 凍結している配管・給水元栓にタオルを巻く
4. タオルの上からぬるま湯(30℃~40℃程度)をゆっくりとかける
5. 解凍されて水が流れたら、2で開けた蛇口をゆっくり閉める
6. タオルを外し、周りに付着した水分を乾いたタオルで丁寧に拭き取る

上記の過程でぬるま湯を凍結部分にかける際には、電源コードやコンセントにかからないように注意してください。また、熱湯をかけてしまうと水道管が破裂する恐れがあるため、30℃~40℃のぬるま湯をタオルの上からゆっくりかけるようにしましょう。

より安全:自然解凍を待つ

急ぎの場合に効果的なぬるま湯による解凍ですが、配管が破裂するリスクはゼロではありません。そのため急いでいない場合には、自然解凍を待つ方がより安全でおすすめです。

自然解凍を待つ場合、本来お湯の出る蛇口を少し開けておくだけでOKです。その後時間が経過して外気温が上がると、自然解凍して本来のようにお湯を使えるようになります。多少時間はかかるものの、ぬるま湯による解凍よりも安全な解凍方法です。

【メーカー別】エコキュートの凍結エラーコード

エコキュートの配管が凍結した場合に表示される可能性のあるエラーコードをまとめました。

三菱のエラーコード

「C03」「C19」「C20」「C21」「C23」「C26」「C27」「C30」「103」「120」
※凍結以外の原因でも上記エラーコードが表示されることがあるので、もしもエラーコードが表示されたら冷静に原因を確認するようにしましょう。

ダイキンのエラーコード

「HJ」
※凍結以外の原因も上記エラーコードが表示されることがあるので、もしもエラーコードが表示されたら冷静に原因を確認するようにしましょう。

東芝のエラーコード

「U:27」「HU:E9」
※凍結以外の原因でも上記エラーコードが表示されることがあるので、もしもエラーコードが表示されたら冷静に原因を確認するようにしましょう。

日立のエラーコード

「Er24」「Er15」「HE22」
※凍結以外の原因でも上記エラーコードが表示されることがあるので、もしもエラーコードが表示されたら冷静に原因を確認するようにしましょう。

パナソニックのエラーコード

「U22」
※凍結以外の原因でも上記エラーコードが表示されることがあるので、もしもエラーコードが表示されたら冷静に原因を確認するようにしましょう。

コロナ

「E14」「E16」
※凍結以外の原因でも上記エラーコードが表示されることがあるので、もしもエラーコードが表示されたら冷静に原因を確認するようにしましょう。

おまけ:家を空けるときのエコキュートの設定はどうすればいい?

1か月以上 家を空ける場合
■ 電源をオフにする

エコキュートの電源をオフにしましょう。オフにすることでエコキュートの自動的な動作を防げます。
余計な光熱費がかかるのを防ぐためにも、エコキュートの電源をオフにしてから家を空けるのが得策です。

■ 水抜きを行う

水抜きを行うことで、水が不衛生な状態でタンク内に溜まり続けるのを防ぐことができます。
また、冬場だと凍結防止にもつながるため、水抜きはかかせません。具体的な水抜きの手順は以下の通りです。

1. 浴槽を空にしてから追い焚きをして、追い焚き配管内のお湯を空にする
2. 貯湯タンクの「漏電遮断器(漏電ブレーカー)」をオフにする
3. 混合水栓のお湯側と水側を開き、お湯が出なくなるまで排水する
4. 混合水栓の水側を閉める
5. エコキュートの給水元栓を閉める
6. 逃がし弁を開ける
7. 排水栓を開き、排水する
8. 混合水栓のお湯側を閉める
9. 貯湯ユニットの水抜き栓と非常用取水栓を緩め、ストレーナーを外す
10. ヒートポンプユニットの水抜き栓を緩める
11. 開いた栓をすべて閉じ、排水栓を最後に閉める
12. 逃がし弁を閉める

家を長期間空けるときは上記の手順で水抜きを行い、エコキュートの電源も切りましょう。

1週間程度 家を空ける場合
■ 沸き上げ休止設定を行う

沸き上げ休止設定は、設定した期間のみ沸き上げを停止し、帰宅日に合わせて沸き上げを再開する設定です。
多くのエコキュートで最長15日間はリモコンの設定のみで沸き上げを停止することが可能です。電源を切らずに沸き上げ休止設定のみを行うことで、帰宅後すぐにお湯を使うことができます。

■ 設定できない機種は長期不在時の対応を行う

沸き上げ休止設定ができるかどうかは機種によって異なります。沸き上げ休止設定ができない機種では、1か月以上不在同様の対応を行いましょう。
あらかじめ沸き上げ休止設定が可能かどうか、どのくらい日数可能なのかを確認しておくと、家を空ける前にすぐ対応できます。

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