その他部品・設備
2022年2月17日 公開
Q.冬にエアコンから暖かい風が出てきません。
室外機が原因かもしれません。エアコンを快適に使うための対策をしましょう。
冬になると、暖房運転に設定しているのにエアコンから暖かい風が出てこない、運転を開始してもすぐに止まってしまう、室外機から異臭・湯気が出ている、などのお問い合わせが多くあります。
もしかしたら原因はエアコンの故障ではなく、室外機に付く「霜」や「雪」の可能性も。そこで今回は、エアコンを快適に使うために気を付けたいことをご紹介します。
故障と間違いやすい「霜取り運転」
霜取り運転とは
[エアコン暖房の仕組み]
寒い冬、部屋の中を暖めてくれるエアコン暖房。室外機が外の空気から熱を奪い、室内に熱を運ぶことで暖かい空気を出すことができます。
[室外機の霜]
しかし、冬の厳しい寒さの中で暖房運転を続けていると、次第に室外機が凍結し霜がついてきます。室外機に霜がついてしまうと、外の空気から熱を奪うことができず、室内に熱を運ぶことができなくなってしまいます。
[霜取り運転]
そこで、室外機についた霜を溶かすために、一時的に暖房を止めて室内機の熱を室外機に送り、「霜取り運転」を行います。
[その結果]
霜取り運転によって、通常のエアコンは約10分間ほど暖房が停止。暖房が止まることで、せっかく暖まった部屋の室温が低下し、寒くなります。
霜取り運転をさせないためには
・暖房の設定温度を低めにする
・外気温との差を減らし、早く暖められるようにする
・フィルターの掃除をこまめにする
> エアコンのお手入れ方法はこちら
・室外機まわりにスペースをつくる
霜取り運転の時間を短縮させるために直接霜を溶かしたくなりますが、水やお湯をかけるのはやめましょう。再凍結の恐れや、熱交換器の劣化や電子部品の故障につながります。
また、霜取り運転時には「ブシュ―」や「ボコボコ」といった音や、室内機から異臭、室外機から湯気が出ることがありますが、霜取り運転によって発生しているものなので故障ではありません。
冬にエアコンを快適に使うために気を付けたいこと
室外機の周りをキレイにしましょう
室外機は、熱を含んだ屋外の空気を吸い込み、冷たい空気を出しています。吸い込み口がふさがっていると、空気を効率的に吸い込むことができません。また、吹き出し口がふさがっていると、室外機から吹き出された冷たい空気を、室外機が再び吸い込んでしまうので、電気代が高くなってしまうばかりか、暖房運転が停止してしまうこともあります。
一般的に多いのは室外機の全面が吹き出し口、側面と背面が吸い込み口。日頃から、前面だけでなく側面や背面も注意して、ふさがないようにキレイにすることを心がけましょう。特に、天気予報で大雪予報が出ているときには、室外機の周りが物でふさがれていないか、事前にチェック!暖房を安心して使えるようにあらかじめ片付けておきましょう。
雪が積もったら雪を取り除きましょう
日頃から室外機周りをキレイに保つことを心がけていても、いざ大雪になると室外機が雪に埋もれる可能性もあります。室外機が雪に覆われてしまうと、内部に雪が吸い込まれファンに付着します。空気が通りにくくなるので、運転効率が低下してしまうことも。
いざ雪が降ったら、空気の通り道を確保するため、側面や背面含め30cmほど室外機の周りの雪を取り除きましょう。室外機の上に積もった雪も、落下して吹き出し口や吸い込み口をふさぐ可能性があるため、取り除きましょう。